「相続時の不動産売却の流れ」を知ってトラブル回避
「相続した不動産があるけど、法的にどんな流れで売却したらいいんだろう・・・」
「相続トラブルってよく聞くけど、アクシデントは避けたい」
「遺言がないのだけど、相続不動産をどんな流れで売ったらいいの・・・」


相続物件の不動産売却の流れを知っておくと、全体が見えてきて不安が少なくなるだけでなく、トラブルに巻き込まれることも回避できます。


しかし、相続不動産の売却の流れを間違えると、今まで長い時間をかけて取り決めていたものが全て崩れてしまい、最悪のケース、ゼロスタートで初めから話し合いをしなければならない事態のも・・・!


そうならないためにも、相続不動産の売却の流れを知って、トラブルを事前回避していきましょう。


相続時の不動産売却の流れは、以下の5ステップです。

  • 相続人で遺産分割協議
  • 名義人を変更
  • 仲介業者に依頼
  • 不動産売却
  • 確定申告と納税

それぞれ詳しく解説していきます。

1.相続人で遺産分割協議

「遺産分割協議」と難しい表現をしましたが、簡単に言うと、”話し合い”です。


ですが、ただの話し合いと異なるのは、決定事項を後になって修正できない点。


遺言書がない場合は、相続人全員で遺産分割協議をする必要があります。


大きな金額を動かす話し合いですから、できれば穏便かつスムーズに解決していきたいですよね。


そのためにも、以下の表を見て遺産分割協議の全体スケジュールを大まかにチェックしておきましょう。

遺産分割協議のスケジュール

また、遺産分割には以下の3つの方法があります。

  • 遺産分割協議による遺産の分割
  • 遺言分割調停・審判による遺産の分割
  • 遺言による遺産分割

今回ご紹介するのは、なかでも遺産分割協議による遺産の分割にあたります。


それでは、さきほど図で解説した以下の4つをもう少し詳しく解説します。

  1. 相続人を確定
  2. 相続財産を確定
  3. 財産目録の作成
  4. 相続人全員の同意を得て遺産分割協議書を作成

1.1 相続人を確定

相続人を確定させるのは、遺産分割協議の中でも最も重要な点と言えます。


なぜなら、後から相続人が出てきてしまった場合、はじめからやり直しをしなければならなくなるからです。


遺産分割協議のやり直しを防ぐためには、以下の2つの資料を用意しましょう。

  • 被相続人の出生から死亡までの除籍謄本
  • 改製原戸籍等

除籍謄本とは戸籍に記載されている家族が全員いなくなった状態になったら、役所で取得する書面です。


除籍謄本をみれば、知り得ない相続人がいないかどうかを確認できます。


改製原戸籍とは、戸籍の形式を変更する法律の改正によって閉鎖された古い形式の戸籍です。


改製原戸籍を確認し、改正前に相続人候補がいないかどうかを見ることができます。


除籍謄本と改製原戸籍を確認し、遺産分割協議の際に「ここにいる人で相続人候補は全員だ」となるよう環境を整えるのがベストです。

1.2 相続財産を確定

相続財産の範囲や価格を確定させることで、遺産分割紛争を避け、円滑に相続を進めることができます。


遺産分割協議の前に”遺産がどのくらいあるのか”を明確にするためにリスト化するとよいでしょう。


リスト化する際には、以下の「プラスの財産」と「マイナスの財産」表を参考にしてみてください。


※下記は誰にでも当てはまると思われるリストになっております。下記以外の遺産についても親族と協議・相談をするようにしましょう。

プラスの財産
  • 現金・預貯金
  • 不動産(土地・建物)
  • 株式・公社債
  • 債権(貸金・売掛金・未収金・手形・小切手)
  • 損害賠償請求権(交通事故・その他)
  • 動産(自動車・家財道具・貴金属・古美術品・絵画・骨董品)
  • 農地・山林
  • 特許権・実用新案権・意匠権・商標権
  • 退職金
  • 生命保険金(被相続人が、自分自身を被保険者および受取人とする保険契約を結んでいた場合)
  • 電話加入権
  • 借地権・借家権
  • ゴルフ会員権
  • その他のプラス財産
マイナスの財産
  • 公租公課(税金)
  • 保証義務(借金の保証義務)
  • 債務(借金・買掛金・未払金・手形・小切手)
  • 損害賠償責任(交通事故・その他)
  • その他のマイナス財産

上記のリストを参考にし、相続財産が確定したら、次は財産目録の作成になります。

1.3 財産目録の作成

財産目録(ざいさんもくろく)とは、プラスの財産もマイナスの財産もすべてを書き記しておく書類のことです。


財産目録の作成義務はありませんが、作成しておくことで以下のようなメリットがあります。

  • 遺産分割協議や遺産相続の手続きがスムーズになる
  • 無用なトラブルを避けられる
  • 相続税申請のために必要

遺産分割による調停事件は年々増加しており、相続でもめる家庭は全体の72%以上とも言われています。

遺産分割事件の推移

財産目録を作成したからトラブルを完全にシャットアウトできるとは言い切れませんが、トラブルの確立を少しでも軽減したいと考える人なら作成する価値は大いにあるでしょう。

1.4相続人全員の同意を得て遺産分割協議書を作成

遺産分割協議書とは、その名の通り遺産分割協議で話し合われた内容をまとめた書類になります。


具体的には、

  • 相続人の確定
  • 相続財産の確定
  • 上記について全員の同意が認められた

ということを証明する書類です。


「遺産分割協議は終了したけれど、どんな内容で合意が得られたか曖昧」と言う事態を回避しトラブルをなくすための一種の契約書のようなパワーを持つ大事な書類になります。


遺産分割協議書があれば、将来「遺産分割の内容に合意していない」と申し立てをされてトラブルに巻き込まれるといった問題も回避できます。


さらに、遺産分割協議書は不動産相続のときの手続きのなかで必要にもなるのです。


具体的には、相続した不動産は不動産の相続登記をしなければならないだけでなく、遺産分割協議書がないと不動産の名義書換もできなくなります。


名義書換ができなければ、不動産の名義が亡くなられた被相続人のままになってしまうのです。


遺産分割協議書は、作成しなくても罰則や罰金などは発生しません。


ただし、後になって誰かが勝手に遺産を処分するおそれがでてきますので、遺産分割協議書は作成しておいた方が無難でしょう。

2.名義人を変更

不動産の名義人変更には、期限決められておらず、それゆえ「したいときにする」「時間のある時にする」といった方もいます。


ですが、だからといって名義変更をせずにそのままにしておくと、以下のような問題が生じてきます。

  • 相続人や家族の人間関係に変化が生じた場合、相続闘争に巻き込まれる可能性がある
  • 相続登記の際の必要書類が時間とともに増えていき、名義変更により時間がかかってしまう
  • 経過とともに相続した不動産の価値も下がり、売却や賃貸といった選択肢が狭まる
  • 相続手続きをしてもしていなくても、毎年固定資産税はかかる

名義変更は早ければ早い方がいいです。


まずは、お近くの法務局に相談してみましょう。

3.仲介業者に依頼

遺産分割協議で不動産売却後の合意が図れたら、次は不動産売買の仲介業者に依頼していきます。


不動産業者の選び方にはいくつか方法がありますが、相続による不動産売却の場合、「最低でもこのくらいの価格で売れる」といった、売り値の最低ラインを明確にできる業者にいらいするのがよいでしょう。


なぜなら、業者の中には「売れなかったら、売れるまでドンドン値下げをしていく」方針をとっているところもあるからです。


値下げを続けていった結果、「売却額が遺産分割協議で想定していた額と大きく離れてしまった・・・」という事態になって、論争の種になるも・・・!


そうならないためにも、売り値の最低ラインを明確にできる業者を選ぶのが適切と言えます。


最低ラインを明確にできる業者はある程度決まっており、ノムコム運営会社の野村不動産アーバンネットなど業界最大手で不動産売買が盛んにおこなわれているような実績ある業者で対応しているケースが多いです。


ちなみに、野村不動産アーバンネットなどが売り値の最低ラインを決められる理由は、「売れなかったらこの金額で当社が買い取ります」といった業者買取保証があるからです。


仲介業者に依頼するときは、買取保証のついている不動産屋に依頼するとよいでしょう。

4.不動産売却

依頼する不動産屋が決定したら、実際に不動産の売却活動に入ります。


ちなみに、相続した不動産だと売却がスムーズになる傾向があります。


なぜなら、買い手は「なぜ売り主は不動産を売るのか」売り手がいままで大切にしてきたはずの不動産を売却する理由が気になるものです。


「事故物件なのでは?」
「家族に不幸が続いたいわくつき物件?」
「なにか大きな欠陥があるのでは?」


と売り手の不動産を売却する理由は必ずと言っていいほど、どの買い手も聞いてきます。


そんなとき、買い手に「相続物件です」と伝えれば、私の経験上では8割の人はそのまま購入まで進んでくださる傾向があります。


ですので、相続の不動産売却をする場合、購入意欲の高い買い手に最後の一押しで「この物件は相続物件であり、ワケあり物件ではない」とはっきり伝えましょう。

5.確定申告と納税

相続物件の不動産売却の流れとしては、これが最後になります。


不動産売却は、不動産を分け渡すことで納税義務があるのです。


不動産を分け渡すことで発生する納税を譲渡所得税といいます。


確定申告は、譲渡所得税の納税が必要なケースと不必要なケースがあるのです。


不動産売却によって売却益が発生した場合は、確定申告が必要になります。


対して、不動産売却によって損失が発生した場合は、確定申告が基本的には不要になるのです。


ただし、損失が発生しても確定申告によって給与などを合算して補助の出るケースもありますので、売却益があっても損失があっても確定申告はすべきと覚えておくとよいでしょう。


確定申告が終わったら、長く感じるであろう不動産売却も完了になります。

まとめ

いかがでしたか?


相続物件の不動産売却の流れをもう一度まとめると、


1.相続人で遺産分割協議

  • 相続人を確定
  • 相続財産を確定
  • 財産目録の作成
  • 相続人全員の同意を得て遺産分割協議書を作成

2.名義人を変更
3.仲介業者に依頼
4.売却
5.確定申告と納税


といった流れになります。


相続物件の不動産売却をする流れを見て分かる通り、各種手続きが必要になり、「おいそれ」と短時間で簡単に済ませられるものでもありません。


ですから、相続物件の不動産売却をするときは、各種手続きに対して、少しでも早く行動する必要があります。


行動が遅くなってしまうと、最悪の場合、相続人と遺産分割の条件が決定してしまい、相続人との相談や交渉が後の祭りとなってしまう可能性も・・・!


そうならないためにも、相続した不動産の売却はできるだけ早く行動することが必要です。


遺産分割協議関連の流れを把握できたら、こちらは必要に応じて司法書士などの専門家に相談するのがよいでしょう。


また、遺産分割協議で相続の概要が決定したら、すぐに不動産売却を進める流れになります。


その際に、実店舗を回ってあなたと相性のよい業者を見つけるのは時間がかかるだけでなく、精神衛生面上もよくありません。


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